会長挨拶

第33回近畿小児科学会会長 鈴木 啓之和歌山県立医科大学小児科学講座 教授

 この度、第33回近畿小児科学会の会長を拝命させて頂きましたので、ご挨拶申し上げます。
 本学会は2020年3月15日(日)に大阪国際会議場にて開催いたします。
 過去には、本学名誉教授の故小池通夫先生が1994年3月に第7回学会を和歌山市民会館で開催され、2007年3月には本学臨床研究センター長の吉川徳茂先生が和歌山県立医科大学において第20回学会を開催されました。今回も、地元和歌山での開催を模索いたしましたが、交通アクセスのことを考慮し、大阪国際会議場にて開催させて頂くことといたしました。
 今回で33回目を迎える本学会では、テーマを「すべては子どもたちの未来のために」とし、小児の総合診療医として、また、各専門領域の医師として抱える多くの諸問題について“子どもたちの未来”を見据えての議論をしたいと考えています。
 少子化によって社会構造が大きく変化するなか、子どもたちを取り巻く医療の現場も様変わりし、各専門領域での学会や研究会が数多く開催されるようになりました。こうした変化を見越して、現状に甘んじることなく、新たな展開を図っていく一方で、本学会や地方会のような小児科全体の学会や研究会の在り方についても考えなければならない時期にきているように感じます。
 もとより小児科医は、子どもの総合医であるという基本的姿勢のもと、「子どもの総合診療医」「育児・健康支援者」「子どもの代弁者」「学識・研究者」「医療のプロフェッショナル」という5つの資質を備えていなければなりません。そのため、科学的思考、生涯学習の姿勢、研究への関心などの学問的姿勢など、さまざまなことが問われてまいります。
 本学会では、小児科学会専門医講習に配慮した特別講演、教育講演を企画し、さらには企業共催セミナーも配置し、近畿一円の多くの小児科の先生方に参集して頂き、知識の習得、諸問題の対応策・解決策、さらには新たな切り口を見出すべく情報交換や顔の見える連帯を構築する機会にしたいと考えています。各専門領域の医師が一同に会して、さまざまな角度から議論する意義は大きく、これらの情報共有と問題解決への調和のとれた行動が、必ずや“子どもたちの未来”へつながると信じております。

『すべては子どもたちの未来のために』!

教室員、学会運営関係者一同、皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。